ニードフル・シングス (下) (文春文庫)

  • 文藝春秋 (1998年7月10日発売)
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感想 : 21
3

・1月25日に読みはじめ、30日に読み終えました。

・アチい!!

・上巻の感想でも書いてたけど、じっくりたっぷりキャッスルロックの人たちの関係性を描いていたからそれがぶつかる様子がまた悲惨。カトリックとパブティストはまた団体だから悲惨の度合いがまた膨れ上がる。ここから坂を下るように最悪になっていったし……

・だいぶ神話的だな~とも思いました。こういうのはあんまり読んだことなかったな。


・アランに関係が近しいポリーやノリスが正気にもどっていったのめちゃくちゃアツかった。最後エースを撃つノリスすーーーごい良かった!!かっけ~。 ゴーントさんを倒すアランもすごくよかった。ここの一連だけ映像で見たい(映像で見るにはそれ以前がきつすぎる)。

・コーラVSマイラはシンプルに狂人VS狂人だろ。このふたりの箇所、フィクション小説とかそういうの置いておいて単純に不快に感じてしまったな~。


・でも嫌な気分にしたくて書いてるんだろうな~~というのがしっかり伝わりました。 大人はもちろんのこと、子供にも動物にも容赦なくてこれ本当に駄目な人は駄目だろうな…… と思った。かくいう私も人間はどうでも良いが動物が嫌な目に遭う描写は苦手なので薄目で読んだ箇所がある。文章だからまだいいけど……

・ただ、街の人たちが憎悪でぶつかり合うにつれて、「もうここまで来たんだから最後がどうなるか見届けたいわ」みたいな気持ちが大きくなったきた。絶対嫌な気持ちになるとわかっているのに日陰の石をひっくり返したくなるような欲求みたいなね。

・スティーヴン・キングの作品をよく読んでいるわけではないのでとんちんかんなこと言ってるかもしれないけど、そういう嫌なものだとわかってて見るほのぐらい快感を覚えたいときに読むのがいいのかも。怖いもの見たさと言うには腥い気がするが……


・あと、俯瞰で読むミステリみたいだなとも思った。一般的なミステリの我々(読者)と作者の関係に当てはめると、アランが我々(読者)サイドで、我々が作者サイドのミステリ。

・そして銃社会は怖い。フィクション小説なのは重々承知している上で、あいつ絶対ぶっ殺す!!ってときにスッと銃が出てこれちゃうのが怖いよ。


・やー悪かった(本としての評価ではなく)。おもしろかったが自発的には絶対読むことない本だったな。人に勧めてもらうの定期的にやろうっと。

・スティーヴン・キングのホラーものも読んでみたい気持ちになりました!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年1月31日
読了日 : 2023年1月30日
本棚登録日 : 2023年1月27日

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