日本史の内幕 - 戦国女性の素顔から幕末・近代の謎まで (中公新書)

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本棚登録 : 849
レビュー : 109
著者 :
nejidonさん ノンフィクション   読み終わった 

著者は15歳の時に地元の古本屋さんで古文書解読用の事典を買い、そこから古文書が読めるようになっていったという。
今では、紙質と書体で書かれた年代が大体分かるのだとか。なんと羨ましい。
そんな著者が、歴史の現場で残された遺留品=古文書から歴史の内幕をみて、そこから物事を考えようというのが本書の主旨。
新聞や雑誌に掲載された文章をまとめたものなので、ひとつがそれぞれ3ページずつと大変短い。読みやすさもあるが、あっけなさ・物足りなさもある。
壮大な歴史ロマン秘話などではないのでそこはご注意を。(タイトル、少し盛りすぎかも・笑)

「武士の家計簿」と「殿、利息でござる!」は見ておいて良かったと、まずはほっとしている。
第1章で盛んに登場する。
そうそう、古文書を入手するまでの過程と、古文書の縁が縁を呼ぶ人間関係も詳細に書いてあり、そこも興味深い。
特に面白かったのは4章の「この国を支える文化の話」。
能は見るより舞うもの、毒味をさせた毒味役、かぐわしき名香の物語、秘伝書が伝える生け花の化学、上方の富くじは太っ腹、江戸期の婚礼マニュアル、などが楽しい。
また、寺子屋文化の遺産と、日本人は本が作った国に生きているという記述で、メディアでお見かけする穏やかな顔の著者とは違い、熱く語っている。
ここで7ページをさいて、日本が独立を保ってこられたのは自らの出版文化を持ち独自の思想と情報の交流が行われたからだと主張する。この歴史の重みを、もう一度かみしめた方が良いと。
粗製乱造を廃して出版物を吟味し、良い著者を育てていかないとね。
それには、私たちが良い読者とならねば、である。

更に貝原益軒の「養生訓」が後世にまで残したもの。
文章家としての司馬遼太郎がどのように生まれたか、などを読むと、まるで日本人の心のルーツを紐といているような面白さを感じる。が、どちらもやはり短い・笑
たぶん、これ以上のことは自分で調べてねということかな。
歴史に興味を抱く入り口として、間口も広いし分かりやすい一冊。
ラストは熊本城石垣の補強法が書かれている。
文化財も人間も安全に守れる復興が、すみやかに進みますように。

レビュー投稿日
2018年2月12日
読了日
2018年2月9日
本棚登録日
2018年2月12日
21
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『日本史の内幕 - 戦国女性の素顔から幕末・近代の謎まで (中公新書)』のレビューへのコメント

けいたんさん (2018年2月18日)

こんばんは(^-^)/

先日磯田さんの講演を聴いてファンになりました(⁎˃ᴗ˂⁎)
進行の方がテレビによく出ていると言っていたのですが、記憶になく…。
とても面白いお話で本も読んでみたくなりました。
nejidonさんは知っているのですね。
またまた参考になりました(^-^)/

先日の返信もさせてください。
私も一気に親近感アップです!
だって、桃李くん仲間ですものね〜♪
これからもよろしくお願いします(⁎˃ᴗ˂⁎)
nejidonさんはnejidonさんのままでですね。

黒兎のことも見てもらって嬉しいです♪
「しろいうさぎとくろいうさぎ」は名作ですよね〜
黒兎を抱っこしたらどうなるか…
正解は蹴られます(笑)
うさぎは臆病なので逃げようとしますね。
でも、随分と慣れて最近では結構抱っこさせてくれます。

nejidonさん (2018年2月18日)

けいちゃん、こんばんは(^^♪
  ↑
(きゃあ!きゃあ!なんだかすごい!)
コメントありがとうございます。
はい、磯田さんはよくテレビにも出ていらっしゃいますよ。
とても気さくな感じの方で、歴史のことを楽しそうにお話されます。
講演会に行かれたのですか?わぁお、羨ましいです!面白かったでしょうね。

おお、まさかの桃李君仲間だとは!彼のファンはとても多いですね。
あまりTVドラマは見ないのですが、数年前の大河に出演していて、それで一気に好きになりました。
ええ?あの可愛いうさぎさんは抱っこすると蹴るのですか?  知らなかったわ・・
そうか、怖がらせないように気を付けないといけないのですね。
いつも猫とばかり一緒にいるので、可愛い=抱っこになってしまいます。
では、エア抱っこでもして喜ぶことにします(笑)。

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