ぞくぞくぞぞぞ (きゅーはくの絵本―化物絵巻)

  • フレーベル館 (2007年3月1日発売)
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感想 : 14
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原画を直に見たこともあり、絵本化ということで嬉しくなって読んでみた。
タイトルの『ぞくぞく ぞぞぞ』は、作品中に登場する擬音。
この本にはストーリーは無く、狩野宗信の描いた12種類のお化けたちの絵に擬音を添えたものだ。
その擬音も面白く、日本語の豊かさにも驚かされる。
「狩野派」というと、お武家さんの御用絵師として栄えたイメージがあり、格調高いものしか描かないと思っていたら、こんな楽しいものも描いていたというのが新発見。

今と違いネットで検索なんて出来もしないし、ましてや現物を見ながら描くということも出来ない。お化けだもの。
頭に浮かんだイメージに向かって筆を進めたら、こんな自由な絵が描けたということなのだろう。しかも、かなり上手い。お化けの絵でも、こちらは一級の芸術品になっている。
はじめて眼にする種類のお化けもいて、へぇぇぇ!の連続である。

元は絵巻物なので、今で言うアニメーション。
こんな風に手元でたぐりながら見たのかなと、それらしく真似してみたら、中学生たちが興味深々で身を乗り出した。
お化けたちを見ながら、それぞれのイメージを膨らましてみてね、とゆっくりページをめくること約5分。
今日は怖いお話の特集ね、と始まったお話会の幕開けだった。
小さな子でもOK。
人間を怖がらせようと一生懸命になっているお化けたちは、むしろ愛すべき存在である。
動物が人間に化けるというパターンが多く、今よりも人と動物が近い距離にいたことも分かる。
巻末に、推薦者の水木しげるさんとの対談も載っている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵本・夏
感想投稿日 : 2014年7月9日
読了日 : 2014年7月2日
本棚登録日 : 2014年7月8日

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