旅の絵本 (安野光雅の絵本)

4.19
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本棚登録 : 765
レビュー : 93
制作 : 安野 光雅 
nejidonさん 絵本・通年   読み終わった 

特にこの画家さんのファンということもなく、ましてや後書き以外は一切のテキストもない本。
中部ヨーロッパの風景を、ほぼ同じ角度から俯瞰して何枚も描いただけの本なのに、ものの見事にはまってしまった。

今読み終えた(見終えた)ばかりというのに、すぐまた初めから開いてしまう。
その繰り返しの中の発見が、楽しくて楽しくてたまらないのだ。

タイトルだけ聞くと画家さんが旅をしながら描いた本のようだが、いつの間にやらこちらが旅人になってしまう。
絶え間なく好奇心を刺激する、楽しみ方に終わりのない旅だ。
建築物だけでなく、農村の風景の中に、知っている人がいそうな気がしてくるのがまことに不思議。
小さな道にはほこりが舞い立ちそうだし、緑の葉のにおいまでが漂ってきそうなのだ。
それは、ページごとに進んでいく小さなお話たちに迷い込んでしまったせいかもしれない。
『だまし絵』や『隠し絵』にも通じる楽しみが満載だ。
あ、ここにもこの人たちがいる。
あ、この人さっきから何しているの?
大人から子供まで、楽しみ方も多様になりそうだ。
ということは、私もこの先ずうううううっとこの本を楽しめるということ。
名画のシーンのような部分もあり、見つけた時の嬉しさと言ったら!

ちょっと人を待つ合間の楽しみに、また眠れない夜のつれづれに、いえいえ昼間の喧騒を避けてひと休みしたいときに、皆さんもぜひぜひ。
それから、後書きがとても良い。
絵で安野ワールドを堪能したあとにこの後書きを読むと、たぶん皆さんも「囚われの身」となるだろう(笑)

レビュー投稿日
2015年3月24日
読了日
2015年3月20日
本棚登録日
2015年3月24日
12
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