メアリー・スミス

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本棚登録 : 326
レビュー : 46
nejidonさん 絵本・通年   読み終わった 

う~ん、面白い!
ほっぺたをぷうっと膨らましたおばさんの顔の表紙に興味を持って読み出したのだが、こんな話だったとは驚き。
メアリー・スミスさんは実在したひとで、このお話もなんと実話なのである。
裏にはご本人の写真もあり、1927年のもの。
読み聞かせはもちろんのこと、仕事関連のブックトークにも向きそう。
約7分。中学年くらいから、かな。
絵も見やすく明るくて遠目も利くし、ほどよいデフォルメがとても楽しい。

主人公のメアリー・スミスさんのお仕事の話。
それが何とも珍しい「目覚まし屋さん」。
ノッカーアップ(knocker up)と呼ばれて、目覚まし時計が普及していなかった時代の英国では、安い賃金でこういう仕事をするひとがいたということだ。
表紙の絵がその方法で、ゴムのチューブに硬い豆を詰めて目標の家の窓めがけて飛ばすのだ。
考えてみるとすごいスキルだ。
しかも、その家のひとが確実に起きたかどうかを確認してから次の家に向かっている。
のどかな時代だったとはいえ、なんと羨ましい話しだろう!
どんなに高機能の目覚まし時計でも、ここまではしてくれない。
やはり、ひととひとなのよね、仕事って。
しかも、豆というのがいいなぁ。
あとで鳥さんが食べてくれるものね。

しかもちゃんと「オチ」までついているお話で、帰宅すると娘さんがまだ寝ている。
あわや『紺屋の白袴』かと思いきや、そうではなくて、寝ているクラスメイトを起こそうとして豆を飛ばしたら間違って先生に当ててしまい、家に帰されたのだという。
でもメアリー・スミスはお仕事のプロフェッショナル、怒るポイントが違うのだ。
ここは文句なしに笑える。

さて日本では目覚まし時計がなかった頃どうだったのかしら。
もともと勤勉な国民性だけど、目覚まし屋さんは存在したのかな?
もしやニワトリ?鐘の音?

読んだ後清清しくなる、素敵なお話。後書きまでおすすめです。

レビュー投稿日
2014年11月15日
読了日
2014年11月10日
本棚登録日
2014年11月15日
15
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