主人公ジャックの母は刺青師だった。
母アリスはいなくなった父ウィリアムを追いかけ小さいジャックを連れてあちこち諸国を巡る。
そんな話から始まるこのJ・アーヴィングの大長編は虚実を織り交ぜながら、弛緩することなく最後まで突き進む。
物語のイントロを考えるとその結末は別に驚くに値しないかもしれないが、だからといってその感動が減ずるわけではない。
この物語には滑稽さ、やるせなさ、切なさ、あたたかさ、そして劣情さえも存在するがそれらは大いなる豊穣さでくるまれて柔らかに感動をよびおこす。
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- 感想投稿日 : 2012年1月12日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2012年1月12日
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