貧乏大学生をやっていたころ、仕送りが入金されると、喜んで河原町の駸々堂まで自転車を走らせた。
『我らが隣人の犯罪』でデビューした宮部みゆきさんの長編『パーフェクト・ブルー』は、金欠ゆえにすぐには読めなかった。その日、「ようやく買える!」と思ってでかけた店に、宮部さんの本と並んで平積みになっていたのが『空飛ぶ馬』だった。そして、財布に余裕があったことから、ついついこの本も買ってしまった。
おいしいものは最後に食べる性格のわたしは、その晩、まず『空飛ぶ馬』から読み始めた。そして、夢中になった。こっちがメイン・ディッシュだったのか。
読み終えてすぐにもう一度最初から読み返して、気づいたら夜が明けていた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ミステリ
- 感想投稿日 : 2010年10月9日
- 読了日 : 1987年10月31日
- 本棚登録日 : 2010年10月9日
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