再読。最初に読んだ時、終わりの方で出てくる写真家の作品展に対する批評が何だか唐突で違和感があったのだが、今回もその印象は変わらなかった。あとがきによると、最初からこの小説のために書かれたものだそうだ。簡単にわからせてくれないところが金井美恵子…。
と、?な気持ちまで肯定的になるのは、やはり圧倒的に面白いからだ。ありがちな言葉に回収されない日常を描いていて、その視線のありようが独特だ。ヒヤッとしていながらどこかおかしく、もやもやしているようなすっきりしているような、まさに「めまい」のような感覚がある。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本の小説
- 感想投稿日 : 2011年8月2日
- 読了日 : 2011年8月2日
- 本棚登録日 : 2011年8月2日
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