銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎

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本棚登録 : 3355
レビュー : 343
制作 : 倉骨 彰 
nhn0719さん 社会   読み終わった 

友人に薦められて購入。
本書は、カルフォルニア大学の生物学者が、世界史の壮大な謎に挑んだもの。

銃や病原菌、鉄をはじめとする技術、政治力や経済力の向上をもたらす技術を、ある民族は他の民族より先に発展させたし、ある民族はまったく発展させることがありませんでした。
このような民族間の違いがなぜ生まれるのか。
これを解き明かすことが本書の主旨です。

多くの人は、能力の違いがこのような違いを生むのではないかと思うかもしれません。
しかし、本書で著者はこう言っています。
「歴史は、異なる人びとによって異なる経路をたどったが、それは、人びとのおかれた環境の差異によるものであって、人びとの生物学的な差異によるものではない。」

つまり、環境の差異によって、狩猟採集生活から食料生産生活へと移行するタイミングが異なるのです。

そして、このタイミングが早いということが、技術、政治、経済の向上が早いということにつながると言います。

現在のヨーロッパにあたる、肥沃三日月地帯で最初に食料の生産技術が登場しました。

北米やサハラ以南のアフリカ大陸に比べてユーラシア大陸が最も早く登場したのです。
これには、アメリカ大陸やアフリカ大陸が南北に長い陸地であるのに対し、ユーラシア大陸が東西に長い大陸であることに原因があります。

つまり、大陸が縦に長いと、緯度によって気候が大きく変わるため、必ずしも隣国から伝わった種子が、伝わった先の国でも同様に育つ訳ではありません。

しかし、東西に長いユーラシア大陸は隣国で大きく気候が異なるということはありません。

だから、食料生産生活が広く普及するのも早かった。

これが原因で、民族間の文明発展の差が生まれるのです。

とても納得させられました。
本書を読んで、これまで考えもしていないくらい壮大な人類発展の歴史が、なんとなくですが、大きくストーリーで理解することができました。

ただ、まだ上巻。
下巻もあるそうなので、気合いを入れて下巻に突入します。
(結構重い  笑)

レビュー投稿日
2012年7月15日
読了日
2012年7月15日
本棚登録日
2012年7月15日
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