まず歩きだそう: 女性物理学者として生きる (岩波ジュニア新書 616)

著者 :
  • 岩波書店 (2009年3月19日発売)
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本棚登録 : 67
感想 : 12
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第一線で活躍する科学者の生き方にふれることができる。そして、若い年代の人には1つのロールモデルを提供することになるだろう。けれど、読みすすめるうちに多くの人は、1人の科学者としての著者に感情移入していき、「女性・・」という言葉の無意味さに気付くに違いない。

今まさにソチオリンピックへの代表選考会が行われ、選ばれた選手やそうでない人の名前が新聞を賑わす。ママさん選手、過去最年長者・・・。人は名前の前にドラマチックな形容詞をつけたがる。本人たちはそれを意識することなく、飛び越えていくだけ・・・。

いずれそれぞれの分野で少数派といわれる人々の活躍があたりまえとなり、無用の形容詞が必要なくなればいいのにね。参入への障壁が小さくなった世界を子ども世代に引き継ぎたいとちょっぴり大人をやる気にさせる1冊。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2013年12月30日
読了日 : 2009年6月1日
本棚登録日 : 2012年9月9日

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