メゾン・ド・ヒミコ 通常版 [DVD]

監督 : 犬童一心 
出演 : オダギリジョー  柴咲コウ  田中泯  西島秀俊 
  • 角川書店
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本棚登録 : 1514
感想 : 321
4

中盤だれたけどわりと良かったかな、ジョゼ虎よりは理解できたと思う、セックスシーンが相変わらず冗長だったような。犬道一心って最初はいいんだけど中盤からの何をするにも間が置かれる感じが見てて飽きてきちゃうんだよな…。

メゾン・ド・ヒミコでのバイトを通して、サオリが出した結論は「お母さんのためにあんたを嫌い続ける」。それでいいんじゃないかな、と思った。どんなに今足掻いたところで過去やったことは変えられないし、サオリが母親といっしょにいて味わった苦悩は消えることがない。でもそういう結論を出すなら、はじめにヒミコに会っても会わなくても変わらない結論だから、ここまできてそれは作品としてどうなのかなとも思った。ヒミコはそれを「まっとうな結論ね」と肯定しながら、「でも私はあなたが好きよ」って言う。そこで、ああ、ここが変わったのね、と思えた。
でも結局のところノンケの女性であることと、ゲイであることは変えられなくて、お互いの境遇は乗り越えられないから、一旦サオリはメゾン・ド・ヒミコを出て行ってノンケの男の専務と寝る。それで終わっちゃうの? でも、サオリと春彦が寝ようと思ったのは、絶対ノンケとかゲイとかの壁を越えて寝てもいいくらいお互いのことを好きと思ったからじゃないのかな、そう思いたいな、と思って見ていたら、最後にそれを確認するかのような台詞がきて(「俺、あんたじゃなくて細川さんがちょっとうらやましかった)、最後に「チューしていい?」「サオリに会いたい」!!
あのキスを拒むためのちっちゃなマスク? を外して顔覗きこむとかときめかない人いるのかなあ。でも、サオリがほんとにほんとに春彦を好きになっちゃって、セックスしたいって思ったらあの関係は終わっちゃうわけで、そのバランスは危ういのかなと思うけど。でもサオリなら、他の男と寝たり結婚することも出来そうだから、良かったっていうか、それはそれで「いい」のかな。
なんというか、セクシュアリティ的にセックスは出来なくても、異性を愛することは出来るんだなって思って、はーーよかった、ってひとまず安心できた。

オダギリジョーの「欲望が欲しいんだよ、強い欲望が。俺あの人がゆっくり死んでいくの見てるとなんで生きてんのかわかんなくなんだよ」ってとこが渇いてて痛々しくてよかったなー。あと「俺はずっと一人だった」「私は今も一人だよ」も。脛に傷持つ人ってなんでこんなに色気があるんだろう。ていうかまあオダギリジョーの色気がやばかった。水風船ぶつけられるシーンもぞくぞくした…。
あの中学生?の男の子はなんで改心したんだろう。ホモに目覚めたとか、そういうわけじゃないよね? そういう想像力とか含みをもたせる所も犬道一心的映画の手法なのかなあ。春彦がヒミコのことをああまで好きになったわけも、言わぬが花って感じで。こう物語の種が心に埋められて、時間を追うに従って想像(妄想)が育ってくみたいな、そういう遅効性の効果みたいなのを狙ってるんだろうか。
楽しめました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 映画
感想投稿日 : 2016年4月18日
読了日 : 2016年4月18日
本棚登録日 : 2016年4月18日

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