透明人間 (1978年) (ハヤカワ文庫―SF H.G.ウエルズ傑作集〈3〉)

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感想 : 3
5

前半は、民間伝承のような、こんな話が伝わってます、という雰囲気。
やたら主人公が暴力的。ばればれで透明人間になる価値ないじゃん。

透明人間って日本だったら忍者だよな、と思いつつ読む。もしくは幽霊か。日本には偉大すぎる先達がいて、透明人間って発想は生まれなかったんだろう。

後半は、科学者対科学者になってSの部分。さすがウェルズ先生。これぞSF。あいかわらず理屈はよくわからん。クラゲとの関係なんてないじゃん!
主人公がやたらと暴力的な理由が、ストリキニーネと明らかになるが、ストリキニーネって猛毒。。。

最後はなんとも人間臭い。
科学者2人とも言い分は正しい部分もあるが早計すぎると感じる部分がある。もうちょっと主人公寄りの人間も出てきて欲しかった。


透明人間になっても、透明人間として生きることのつらさ(このあたりはウェルズ先生の想像力の逞しさ)に追われ、暴力のためだけに透明が役立てられる。この負の連鎖から抜けるために透明人間から不透明人間に戻る薬を作ろうとするのは必然。もう少し時間と理解があれば結末は変わったかも知れない。


最後にオチがしっかり効いている。味わい深い余韻を残している。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: SF
感想投稿日 : 2012年5月13日
読了日 : 2012年5月13日
本棚登録日 : 2012年5月13日

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