「PORTER(ポーター)」というカバンのブランドを、日本人なら一度は聞いたことがあると思います。
この本「吉田基準」には、そのブランドを産み出した吉田カバンの80年の仕事術が詰まっています。
2015年で創立80年を迎えた吉田カバンは、現在は創立者の次男が社長を務めています。
現在の社長が最も大切にしていることは、常に「創業者だったらどのような決断をするか」を考えることです。その判断基準は「それをしたら、社員と職人は幸せになれるか」ということだそう。
吉田カバンのそのポリシーを守るために、変わるべきことと変わらずに続けていることがあります。
具体的には、変わらないことは、セールをしない、広告をださない、made in Japanにこだわる。これはすべて日本の職人を守るために実施しています。
一方で変わることは、カバンの可能性を広げるために、いろいろなブランドとコラボをすることで新しい企画に挑戦したり、人気の商品も大きなコンセプトやデザインは変えず、マイナーチェンジを続けて、常に最高の品質を保っているそうです。
この本には実際の職人さんへのインタビューも入っていて、吉田カバンからの要望のレベルが高く、それを乗り越えることで職人自身も技術がついたと誇らしく語っていました。
こうした妥協しない姿勢から、カバン職人たちが「吉田らしさ」「吉田クオリティ」「吉田基準」と自然に言うようになったそうです。
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- 感想投稿日 : 2016年10月5日
- 読了日 : 2016年8月26日
- 本棚登録日 : 2016年8月26日
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