夢王国と眠れる100人の王子様 (カドカワBOOKS)

制作 : ジークレスト 
  • KADOKAWA/角川書店 (2016年4月9日発売)
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本棚登録 : 21
感想 : 2
4

【原作アプリプレイ中】
各国で次々と起こった異変が、とある王子の行動がきっかけで引き起こされ、意図せず連鎖していったものだと判明するまでを描くストーリー。オムニバスのようでいて、話の縦軸は繋がっている。
王子たちは原作の印象そのままなので、安心して読めるのが嬉しい。王子や国の設定もよく掴んでいて、特に「普通の人なら思わず顔をしかめるくらい薬品臭い部屋(サキア研究室)に平然と立ち入る毒薬の国の王子たち」の描写にはすごくグッときた。

何が原因だったのか、そのせいで何が起こったのかは俯瞰視点の読者しか知ることができず、元凶の王子も被害にあった王子たちも真相を知らないまま終わるのがモヤモヤする。そのせいで、とある王子は差出人を偽装して不審物を他国の王子に送りつけたり、とある国では他国に研究施設を無断で作られ危険物を放置されているのが発覚したり、犯罪や国際問題になりかねないことが起きたのに。読者に真相を明かしても物語の中では何も解決していないので、すっきりしない。問題を解決しようとそれぞれの国で王子たちが協力して奮闘するさまが良かっただけに。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 単行本(B6判/四六判)
感想投稿日 : 2021年6月10日
読了日 : -
本棚登録日 : 2020年11月9日

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