獣の奏者 4完結編 (講談社文庫)

4.41
  • (580)
  • (357)
  • (112)
  • (10)
  • (4)
本棚登録 : 3108
レビュー : 314
著者 :
ニセ人事課長さん 2012年読んだ本   読み終わった 

拒み続けてきた真王〈ヨジエ〉の命に従い、王獣の部隊を築くエリン。多くの謎を一つひとつ自らの手で解き明かし、それが災いをもたらすかも知れぬと思いながらも、『知らねば、道は探せない』と進む彼女はまた、時間の流れの中で、人という生き物が今まで生きてきた道程の真理にも思い至る。
前2巻が“人と獣の交流”にその幹が有ったとすれば、今回の2巻は“人の性に対する諦観と希望”が底に流れていて、「王獣編」の後半、どうすることも出来ない人の性に対する虚しさが押し寄せたのを思い出すが、それに対するひとつの答がここにある。
粛々と戦の準備は重ねられ、終章語られる狂乱は、“人というどうしようもない獣”の辿ってきた歴史、多くは失敗と悔恨の歴史を苦く振り返りながら、「わからない言葉を、わかろうとする、その気持ちが、きっと、道をひらくから」という前向きな言葉で閉じられる。ヒタヒタと沁みる静かな感動。

レビュー投稿日
2012年8月18日
読了日
2012年8月16日
本棚登録日
2012年8月18日
1
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『獣の奏者 4完結編 (講談社文庫)』のレビューをもっとみる

『獣の奏者 4完結編 (講談社文庫)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

『獣の奏者 4完結編 (講談社文庫)』にニセ人事課長さんがつけたタグ

いいね!してくれた人

ツイートする