その愛の程度 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2019年9月13日発売)
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本棚登録 : 365
感想 : 25
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妻の職場の仲間と出掛けたバーベキューで、川遊びしていた娘が溺れるのを見てとっさに川に飛び込んだ守彦だったが、その腕の中にいたのは娘ではなく一緒に溺れた別の女の子だった。
娘も助かったが、その日から口をきいてくれなくなり、妻との関係もぎくしゃくし始めて、困り果てた守彦はとりあえずの間と家を出る、といった発端。

だけど、なんか、彼の行動には違和感があるなぁ。
家を出るのはまだあるかなと思うが、助けた娘の母親・結衣から連絡が来たからといって、彼女が働く喫茶店に通ったり、家に行ったりするかなぁ…。
下心があるのかないのか、中途半端に生真面目っていう感じで、小池くんでなくこっちこそ度を越えているような気がするぞ。
どういうつもりか守彦の気を惹きながら最後に梯子を外す結衣のほうもどうだかなぁ。

この二人だけでなく出来てくる人物が皆、私にとってはどこか変。
大人の振りして自分が一番大事の妻やバイト先の女性たちに次々と声を掛けていく塚越くんには付き合いきれない感じだし、どうしようもなく性悪女の品田くるみと彼女に首ったけで全く学ばない小池くんのカップルもなんだかな…。
守彦が人事課長に登用されたり、最後の深井さんの登場まで、真面目に悩む話な割には軽い話に微妙な陳腐さや違和感を覚えたのでした。
★は2と3の間くらい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2020年読んだ本
感想投稿日 : 2020年12月21日
読了日 : 2020年12月19日
本棚登録日 : 2020年12月21日

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