クスノキの番人 (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社 (2023年4月7日発売)
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本棚登録 : 12099
感想 : 684
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私の本棚の中では伊坂さんと双璧で存在感を放つ東野さん。その割には1年以上ものお久し振り。

不当に解雇された職場に腹いせで盗みに入り逮捕された玲斗は、弁護士を介し示談に持ち込んでくれた伯母だという女性から、“クスノキの番人”をするように命じられる。そのクスノキには不思議な言い伝えがあり、祈れば願いが叶うと言われていて…、といった出だし。
そこからは、祈念について自ら回答を見つけろと言われた玲斗が、クスノキで祈念する父親の行動を怪しむ優美とともに行動することで、祈念の謎に徐々に近づいていく話に。この少々厚い本をそれだけで引っ張っていくのだから、語りとしては大したものだ。
ただ、全体的に変化に乏しく、クスノキの言伝えも玲斗の成長もなんとなく底が浅くて、話としてはうまく構成されていたとは思うが、あまり感興は湧かなかった。

今回の設定の上で、祈念に来る様々な人の人生の機微や謎解きを短編で描いてもらえれば面白いかも、と思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2023年読んだ本
感想投稿日 : 2023年12月9日
読了日 : 2023年12月8日
本棚登録日 : 2023年12月9日

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