夜想曲集: 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語 (ハヤカワepi文庫 イ 1-7)

  • 早川書房 (2011年2月4日発売)
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本棚登録 : 2082
感想 : 191
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すごくよかった。
わたしは基本的に、短編、どこか不思議な話、で?って感じの話、が苦手なんだけど、この作品はそのすべてにあてはまるのに、すごく楽しめた。
どの短編も、ユーモアがあって。こんなに笑えるとは思わなかった。(とくにメグ・ライアンのチェスと、トロフィーのワニがすごくおかしかったー)。
だけど、すごくせつなくて。

ヨーロッパの観光地や田舎町など、舞台となる場所の空気感みたいなものが伝わってくるような、その場所に連れていかれるような感じがして、雰囲気がすごく好きだった。

才能とか運命みたいなことも考えさせられた。

あと、村上春樹に似ているなーと思った。(いや、村上春樹が、というべきなのかわからないけど)。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2012年6月7日
読了日 : 2012年6月6日
本棚登録日 : 2012年6月7日

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コメント 4件

猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2012/07/11

「すごくせつなくて」
カズオ・イシグロの感じは、全てではありませんが、思い出と深く結びついているような、夢の中のような、、、
私が新作を待ち焦がれる数少ない作家です。

niwatokoさんのコメント
2012/07/11

>なるほど、思い出と結びついている感じが、過ぎ去ったものとか時間とか、せつない気持ちになるのかもしれないです。
わたしはまだ未読のものもあって、「充たされざる者」とか「わたしたちが孤児だったころ」とか、ちょっとハードルが高い感じなのですが読みたいです。「日の名残り」も再読したい。

猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2012/07/17

「ちょっとハードルが高い感じなのですが」
私が未知の作家を試しに読むとすれば、短編かエッセイから始めます、「夜想曲集」を読まれているので次は、、、
一番人気がある作品(レビューの星数)か、癖がありそうなら比較的頁数が少ない作品を選びます。。。
そうなると、イシグロの場合は映像化されている「わたしを離さないで」かなぁ、、、でも辛い話です。

niwatokoさんのコメント
2012/07/17

「わたしを話さないで」は読みました。すごくよかったです。確かにつらい話でしたが。作品によってそれぞれかなり雰囲気が違いますよね。やっぱり次に読むなら「わたしたちが~」かな。

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