期待どおり、長さも気にならないほどおもしろかったんだけど、結局、次巻(「オール・クリア」)が出ないことにはなんにもわからないのだった。タイムトラベルで第二次世界大戦中のロンドンに行ってる学生たちがなぜか予想外に現代に戻れなくなってしまい、なぜ戻れなくなったのかどうなってるのかわからない、という。ああ、次巻が出るまで、わたしも学生たちのように、いったいどうなってるのー!?どうしようこのまま戻れなかったらー!とぞっとしながら待つのか……。
あんまり考えてなかったけど、ロンドンにも大空襲があって人々は日常的に防空壕に逃げたりしてたんだなー、と。日本の空襲の話とかは子どものころ本でよく読んで知っている気になっているけれど。
タイムトラベルした学生が、この時代の人たちは、いつまで空襲があるのか、戦争はどうなるのか、自分はこの先どうなるのか、ってことを知らずに、でも日常を淡々と生きてる、っていうようなことを思うところが印象的だった。結局、人間ってみんな先のことはわからず今を生きるしかないんだなあ、とかしみじみ。
コニー・ウィリスの書くものはどんな状況でもユーモアがあって、なんだかすごく「キュート」って感じがして大好き。この「キュート」って感じはどこからくるんだろう、と思うんだけど。
次巻が出るまでが待ち遠しくて、ダンワージー先生と別れがたくて、このタイムトラベルシリーズの一作目「ドゥームズデイ・ブック」を再読しはじめてしまった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2012年8月21日
- 読了日 : 2012年8月19日
- 本棚登録日 : 2012年8月21日
みんなの感想をみる
コメント 2件
猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2012/08/28
niwatokoさんのコメント
2012/08/29