激安食品の落とし穴

著者 :
  • KADOKAWA/角川学芸出版 (2015年10月24日発売)
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「激安食品の落とし穴」
山本謙治著 KADOKAWA

「食べ物の価格を適正価格で提供しないことは、社会悪である」

良いお弁当を製造・販売して成功している「知久屋」


納豆
大粒の納豆が小粒の納豆よりも断然、豆のよい香りや味わいがあっておいしく感じる。
納豆や豆腐といった商品群を日配品という。基本的に毎日食べる習慣のあるもので、鮮度が急激に落ちやすいのがそれにあたる。
なぜ表側と裏側を見せるかというと、納豆菌の発酵が全体に回っているかどうかを見るからです。よい発酵状態だと、全体が白い菌に覆われています。うまく発酵できていない場合、裏返すと納豆菌の白いのが回ってないんです」
余裕があれば150円以上の価格帯の商品をセレクト


豆腐
どの部分で安い豆腐を作るためのコスト圧縮するのだろうか。
「それはもう、凝固剤です。通常のニガリを用いて固められる量の倍以上を固められる凝固剤を使うのです」
「強力な凝固剤を使って薄い豆腐を固めれば、価格を三分の一にすることが可能です」
「充填豆腐はね、薄い豆乳でも凝固剤を入れたら固まるというものです。だからまず原価が安いんですね」
一丁で200円前後の価格が適正



餌に何を食べさせるかで黄身の色や風味、成分などは大きく変わる。ちなみに輸入コーンを使わず、国産の餌を100%食べさせているたまごは薄いレモンイエローだ。それどころか、最近話題の、資料用のお米を食べたせたたまごは白色に近い。味も全く違い、色が淡いほどあっさりした感じで、別のおいしさがある。「米卵」というような表記があればぜひ買って普通のたまごと味比べをしてみることをお薦めする。
卵の賞味期限は生食できるとして、3週間。加熱して食べるのであればもっと長い。
青森県藤崎町「トキワ養鶏」(著者お薦めの養鶏場に「2種類のたまごを注文して見た! さて、味は???)
たまごの販売価格は昭和28年に224円だったのに、2012年の平均価格は179円と、むしろ安価になっていたのである。

一般社団法人 日本鶏卵生生産者協会/社団法人日本養鶏協会の意見広告
卵の未来を、助けてください。 
 卵が生食できる。実は世界でも珍しいことなのです。これは日本の鶏卵生産者の品質管理が優れている証拠です。しかし今、生産者の経営状況がとても悪化しているのです。
 卵の卸売価格は、昭和20年代よりも安いのです。
 現在の卵の卸売価格は、なんという60年前よりも安いのです。
 そのため採算割れを起こし、鶏卵生産者たちはどんどん
 廃業に追い込まれています。
世界トップレベルの衛生管理が、
危機に直面しています。
サルモネラ菌や鳥インフルエンザなどの病原体から卵を守るため、徹底した衛生管理を行なっています。
しかし厳しい経営環境は、こうした管理システムの維持を脅かしかねません。
卵がた生で食べられない。そんな時代を阻止したい。
(略)
私たちの苦しい現状と熱い思いを、どうかぜひご理解ください。


以下、「ハム・ソーセージ ー それ、本当に「肉」ですか?
に続いていくが、膨大な量になってしまうので、とりあえず、これでアップ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 健康
感想投稿日 : 2021年2月25日
読了日 : 2021年2月25日
本棚登録日 : 2021年2月25日

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