せいめいのはなし

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著者 :
石井信之さん 対談   読み終わった 

新聞、本等で今一番読んで気持ちいい人は「福岡伸一」さん。「動的平衡」、この言葉がなんとも魅力的で、心地の良さを感じてしまう。

<本から>
シェーンマッハはこの現象を、「dynamic(=動的な)state(=状態)」と英語で述べました。「生命とは代謝の持続変化であり、この変化こそが生命の真の姿である」と、新しい生命観を誕生させました。私はこの概念は非常に大事で、機械論的な生命観に対するある種のアンチテーゼになるのではないかと考えて、日本語で「動的平衡」と名づけました。

分子も同じで、相補性があるのです。

宇宙の大原則はエントロピーの増大の法則というものに支配されています。

世の中は原因関係がありすぎて複雑で見えないのではなくて、もともと因果関係がないことが多い。原因が結果を生むのではなくて、結果と原因はたえず逆転し、相補関係にあって、どちらが先でどちらが後か特定できない。そういう共時的関係があるから動的平衡が維持されている。

動的平衡は長い時間軸でとらえないといけない。

今ここにいる「自分」という存在は一種の気体のようなものなんです。つまり、そこにあるのは流れそのものでしかない。そうした流れの中で、全体として一定のバランス(恒常性)が保たれた状態のことを「動的平衡」といいます。

科学哲学でいう「理論負荷性」

「生命とはなにか?」という問いへの解は、「生命とは動的な平衡状態にあるシステムである」。言い換えると、可変的でサスティナブルであることを特徴とする声明システムは、物質的な分子という構造基盤にではなく、この流れに依拠しているということです。よく考えるとこの「流れ」は「効果」であるといえます。実体がなく、システムでしかない。だから、一輪車に乗るように、バランスを取りつつ小刻みに分解と再生を調整しながら自分を作り変えていくことで環境に対応できるのではないかと考えました。(略)
環境への小刻みな対応が、後々に見ると軌跡となって「合目的」と呼べるものになっているのではなかいと考えていました。

バージニア・リー・バートン
『せいけいのれきし』原題は"Life story”

レビュー投稿日
2016年11月15日
読了日
2016年11月15日
本棚登録日
2016年11月15日
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