ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)

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本棚登録 : 9282
レビュー : 890
著者 :
おこめさん  未設定  読み終わった 

目で頭で読んでいる筈なのに耳から脳内へ文字が洪水のように入り込んでくる。言わずと知れた傑作奇書。
個人的に1番好きなドグラ・マグラ。
上巻に於いては「私」の謎を解くべく精神科学や医学についての論文や歌を盛り込んでおり、読み進める内に知らず知らず読み手の知識も増えていく感覚は素晴らしいです。

厄介なことは精神病として片付ける。
神秘的且つ証拠不十分な病の科学的根拠を逆手に取った社会へのメッセージをこの時代にここまで大々的に描いた夢野久作は本当に大胆だと思いました。
確かに、昔の人は地球が丸いだなんて考えもせずに丸ければ海が流れてしまうと批判していたなんて話は余りにも有名で、現代に至って発見研究した彼等は偉大と称されるも当時はキチガイと呼ばれ
そんな英雄、文豪、科学者など多数いたことを思い出しました。
交感神経、副交感神経など精神疾患に関わる器官の作用秩序などを探偵の推理小説として本文に取り込んでいたのは非常に面白かったです。

恐れ多くも個人的な評価ですが、私自身精神疾患経験者であり服薬にあたって医師や調べ物から医科学的知識が少なからずあるので、
自分としては読み進め易く理解し易かったです。
以上、上巻の感想とします。

レビュー投稿日
2018年8月5日
読了日
2018年8月5日
本棚登録日
2018年7月28日
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