潮騒 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 8684
感想 : 954
3

三島由紀夫らしい純愛ながら三島由紀夫らしからぬ爽快な文章でした。
個人的に入りが「豊饒の海」だったので自然と悲恋や苦しい障害の話だと思い読み始めましたが、親の反対という単純明快な障害に阻まれつつも最後には皆に祝福される終わり方で気持ちが良かったです。
離島という閉鎖的空間での噂や近所付き合いや習わしなどもありつつ、全体的に温かみのある人間関係の描写の中で、海女の健康的な肉体美や夜空と石段と社などの情景描写が美しく、日本の美的表現に於いては流石だなと改めて感じました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年10月28日
読了日 : 2018年10月28日
本棚登録日 : 2018年10月1日

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コメント 2件

くどうさんのコメント
2018/10/29

はじめまして。わたしもつい最近〝潮騒〟読みました。本当に三島由紀夫らしからぬ作品ですよね。
とても爽やかで読後もスッキリですよね‼︎

のえるさんのコメント
2018/10/29

くどうさん
はじめまして。三島由紀夫は何冊か読みましたが鬱々とした恋が多い印象だったので、お互い真っ直ぐに恋をする姿がとても爽やかに感じました。
結果的に千代子やお父さんにも良心があり、月並みな感想ですが本当に悪い人というのが居なくて、こういう平和的な優しい物語も描けるんだなあと驚きました。

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