個人的に、表題作「なまけもの」が開高作品のなかで特に気に入っている。
戦後の闇市を舞台に、苦学生の堀内と沢田が意にそわない選挙運動を手伝うことになる。
混沌とした都市の熱気。権力を渇望する人々のエネルギー。それらを開高独自の形容詞と畳み掛けるような文体で表現されている。
言葉の躍動と疾走感がある。
読後は爽快。
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2012年8月10日
- 本棚登録日 : 2007年12月17日
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