重厚な警察小説。
文章の端々までに緊張感が漲っている。それが息詰る物語の展開とリアルさを創り出している。様々な伏線が絡み合う物語の構成はさすが。
丹念な人物描写と心理描写。警察内部での政治的駆け引き。殺人事件の背後に蠢くエスタブリッシュメントの不気味さ。
ただ、結末に納得がいかない。犯人の動機をしっかり描いて欲しい。
その点が惜しい。
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2012年8月10日
- 本棚登録日 : 2007年12月17日
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