国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫)

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本棚登録 : 1738
レビュー : 210
著者 :
ノブさん 政治   未設定

スリリングだった。


いままでに読んだノンフィクションのなかで一番かもしれない。


著者の佐藤優の名は一度は見聞きしたことがあるだろう。鈴木宗男事件のとき、共に逮捕された外務省の情報分析官である。容疑は背任と偽計業務妨害容疑。05年に執行猶予付き有罪判決を受け、現在最高裁に上告中だ。

文章の描写力と緻密な分析力は、キャリアによって培われたものだろう。読み手を飽きさせない。
この一冊で外交や外務省(官僚組織)の体質、対ロシア外交と北方領土問題などの概略が理解できる。だが、一番の読みどころは検察による国策捜査の実態が克明に描かれている点である。国策捜査がなぜ行われるのか。その意味が明らかにされている。特に、第4章“「国策捜査」開始”と第5章“「時代のけじめ」としての「国策捜査」”が圧巻である。
取調室での著者と西村検事とのやりとりは、言葉が適当でないかもしれないが、小説よりもおもしろく引っ込まれる。一気に読めてしまう。


政治に興味がある人なら、ぜひ一読して欲しい。

レビュー投稿日
2012年8月10日
本棚登録日
2008年2月3日
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