将棋の世界がテーマの大作です。
時間かかるかな?と思いましたが、ストーリーに入り込んでしまい一気読み。おもしろかった!
世間の注目を集める若き棋士たちの注目の対局から始まり、一人の棋士の生い立ちと現在の捜査が交互に描かれてストーリーが進んでいきます。
ミステリーですが、棋士、上条桂介の物語といった印象。
将棋がわからなくても勝負の熱は感じました。解る人は更におもしろいんだろうな、と少し悔しく思うほど。
二人の刑事の各々の持ち味、陽炎のような母、どうしようもない父、元教育者の深い慈しみ、真剣師との縁、登場人物みなキャラが立ってて読ませられました。
桂介少年の往き方が気になり、勝負の行方が気になり、事件の先が気になり、そうしてたどり着いたラストは納得とあっけなさと切なさでした。
個人的には、桂介が出自を知ってなぜそこまで思い詰めていったのかが納得できない部分がありました。
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柚月 裕子
- 感想投稿日 : 2018年2月11日
- 本棚登録日 : 2018年2月10日
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