千年、働いてきました―老舗企業大国ニッポン (角川oneテーマ21)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング (2006年11月9日発売)
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出張の行き帰りに新幹線の中で再読。創業から100年、200年と続く企業は、ヨーロッパでもアジアでもほとんど見あたらないのに、なぜか日本には数多く存在していて、しかもその多くが製造業だそうだ。登場する企業は、金剛組、田中貴金属工業、福田金属箔粉工業、DOWAホールディングス、ヒゲタ醤油、勇心酒造、セラリカNODA、大日本除虫菊、呉竹、カタニ産業、村上開明堂、浅香工業、永瀬留十郎工場、エプソントヨコム、戸田工業、林原、西川産業、吉字屋など。著者は、老舗製造業が日本に集中している理由として、日本には職人を尊ぶ文化や権力者への信頼感があることを挙げている。また、老舗製造業に共通する特徴を、以下の5つにまとめている(211ページ以降)。第一に、同族経営は多いが、外部の優れた人材を取り入れることを躊躇しないこと。第二に、時代の変化に対応してきたこと。第三に、創業以来の家業は守っていること。第四に、分をわきまえていること。第五に、哲学者・加藤尚武氏が言う「町人の正義」を実践してきたこと。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: その他
感想投稿日 : 2017年9月24日
読了日 : 2013年5月17日
本棚登録日 : 2017年9月24日

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