ブライトン・ロック (ハヤカワepi文庫―グレアム・グリーン・セレクション)

  • 早川書房 (2006年6月23日発売)
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本棚登録 : 150
感想 : 12
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17歳のピンキーは、仲間のボスのカイトの仇討ちに新聞記者のヘイルを殺す。完璧なアリバイ工作をしたつもりだったが、仲間のスパイサーはカードをレストランのテーブルクロスに隠すときの自分の失態に不安を抱く。しかし検死の結果は心臓麻痺。物語は、そこから少年ピンキーを追い詰めてゆく。貧民街から生まれた悪の化身のようなピンキーは、生命の化身にも見える。神と対峙する。文中で「ドナ・ノビス・パチエム(我に平安を与えたまえ)」が何度も繰り返される。彼はもちろん神も天国も信じない。地獄こそ信用できると思う。丸谷才一の訳は簡潔で、三浦雅士の解説は丁寧。物語の意味は良く分からないが、惹き付けられる。それがいかにもグリーンらしい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー(海外)
感想投稿日 : 2013年6月28日
読了日 : 2013年6月28日
本棚登録日 : 2013年6月28日

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