分厚い本なので読み始めるのに勇気がいる。20年ぶりの再読でも躊躇った。それでも読み始めるとすいすい進むのだから面白い本に違いない。この本は、ソフィーという14歳の少女を主人公にし、ファンタジーの体裁をとった哲学史入門。「あなたはだれ?」の手紙から始まる「自分の存在とは何か?」という問いに、ソフィーがアルベルトという謎の先生の力を借りながら過去の哲学者たちの考え、思想を学んでいく。物語は、劇中劇のような構造、夢の中でみる夢のような構造だ。私たち自身はどの役回りなのか、どう振る舞うべきかを問いかけてくる。それこそがこの本の狙いだ。哲学史を学んで気づくのは、実は自然科学の探求は哲学の問いから始まっているということ。科学と哲学は根っこは同じなのだ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
哲学・心理学・思考法
- 感想投稿日 : 2019年3月28日
- 読了日 : 2019年3月23日
- 本棚登録日 : 2019年3月23日
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