スペードの女王・ベールキン物語 (岩波文庫)

  • 岩波書店 (2005年4月15日発売)
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感想 : 49
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村上春樹さんのエッセイで、この本の中の「その一発」で、決闘を申し出た相手が、帽子にさくらんぼを入れ、熟したものをつまみながら決闘場に現れたという件について触れていて、

そのお話にひかれて読みました。


それも、良かった。
でも、若き日の慇懃無礼な振る舞いとか、大切なものを手に入れることによる人の変貌には、

ちょっと悲しくなったりも。


わたしは、「百姓令嬢が」好きでした。

何だか今、
このような圧倒的な人の陽気さと強さに
救われたがっているのだと

自分の精神的な弱まりと、
それでもその圧倒的な何かにすがりたいとする図々しさに、

驚いています。

私はとても強欲。
強欲だと、軽々しくいえるくらい、強欲なのだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2014年5月11日
読了日 : 2014年5月11日
本棚登録日 : 2014年5月11日

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