東洋水産をモデルにした小説第二弾。今回は、実名を使わず、東洋水産は東邦水産、森社長は高木社長、深川専務は深井専務。そして架空の人物、川森潔を主人公としてリアルなエピソードを展開させたという。
舞台はアメリカ。アメリカに進出を果たした東邦水産が、セクハラ訴訟、ユニオン対策など、異文化の軋轢を何とか乗りきっていく、逞しい姿が描かれている。
日本からの出向社員は、ことごとく誠実でタフ。一朝事あれば何を差し置いても駆けつけ、不眠不休で事に当たる、滅私奉公当たり前の超人たちだ。
確かに、隙あればつけこまれ、闘わなければ自らの権利を守ることすらできない、厳しいアメリカ社会にあっては、ここまでやらないとビジネスでの成功が覚束ない、というのも分かるけれども、ちょっとやり過ぎなんじゃないなあ。これじゃあさすがにしんどすぎる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
経済小説
- 感想投稿日 : 2018年10月18日
- 読了日 : 2018年10月18日
- 本棚登録日 : 2018年10月17日
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