人の砂漠 (新潮文庫)

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本棚登録 : 693
レビュー : 58
著者 :
norisukeさん ノンフィクション   読み終わった 

昭和52年に出された、著者渾身のルポルタージュ8篇。

「おばあさんが死んだ」は偏屈な老女の死と兄のミイラ化された死体を巡るルポ、「棄てられた女たちのユートピア」はもと売春婦の養護施設の暮らし体験、「視えない共和国」は台湾と隣接する最果ての地与那国島の暮らしの変遷、「ロシアを望む岬」は北方領土を望む根室の人々の複雑な事情、「屑の世界」は廃品回収リサイクルの現場の人々(仕切場や曳子)の生きざま、「鼠たちの祭り」は相場氏達の壮絶な博奕人生、「不敬列伝」は戦後皇室に対して事件を起こした人々のその後、「鏡の調書」は老女が起こした大胆な詐欺事件のルポ。

今から40年以上前に描かれているため、時代を感じるが、それぞれに描かれている人物は生き生きとして色褪せていない。

事件や市井の人々を描く著者の筆致には、自分を見つめ続けた「深夜特急」とはまた違った味があって面白かった。

レビュー投稿日
2018年5月25日
読了日
2018年5月25日
本棚登録日
2018年5月21日
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