父の威厳 数学者の意地 (新潮文庫)

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レビュー : 23
著者 :
norisukeさん エッセー   読み終わった 

著者の1994年に出されたエッセー集。解説にあるように、「支離滅裂的涙腺過敏的ユーモア」に溢れたエッセーの数々。

厳しい武士教育を受けた父、新田次郎氏の薫陶を受けて「武士道」に強い憧れを抱き、現代人がそれを失いつつあることに危機感を募られる著者の姿は、は、亭主関白で頑固一徹な古いおやじ像と重なる。

圧巻は、ラストの「苦い勝利」。息子の修学旅行を賭けて規則一点張りの小学校と闘う苦いエピソード。結果的にルールを変えさせることに成功したとは言え、息子が修学旅行に行けなかったことは大きな敗北とも言える。意地と意地のぶつかり合いが無駄な犠牲を産んだ、有りがちなエピソードがビビッドに語られていて、はまった。

著者が本書で挙げている、古きよき日本の姿を観察した明治の外国人、ラフカディオ・ハーンとウェンセスラウ・デ・モラエスの作品、読んでみたくなった。

レビュー投稿日
2018年5月30日
読了日
2018年5月30日
本棚登録日
2018年5月28日
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