SFの傑作。マット・デーモン主演の映画「オデッセイ」の原作として有名。積ん読状態が長かったが、YouTube「ゆる言語学ラジオ」で堀元氏が絶賛していたこともあってやっと手に取った。
火星に一人取り残されたマーク・ワトニーは、いつか読んでくれる誰かに向けて、火星での日々の活動をログに生き生きと記している。孤独で過酷な環境に落ち込んでしまわないよう、あえて陽気に軽口をたたくワトニー。軽妙なジョーク満載のログは魅力に溢れている。「ハブは無事だった(イエィ!)、が、MAVはなかった(ブー!)」、「きたーっ! こういう問題がほしかったーっ!」、「…意図的妨害行為にたいして働くものではないのである(ブワッハッハ!)」、「くたばれ、エントロピー!」、「…斜面を崩してしまうしかない。 ゲゲッ。」、「あの斜面をつくったときのことを思うと……ウゲッ。」,「漏れ口、みーっけ!」てな感じ。原作の魅力を損なわないよう上手く翻訳してるんだろうなあ。翻訳も凄い!
さて、持ち前の創意工夫でジャガイモの生産を軌道に乗せ、地球との通信チャネルも確保し、救助船到着まで食い繋げる目処も立ってこれで一安心、と思ったら…。思わぬトラブルの連続で一転、絶体絶命のピンチに。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
SF・ファンタジー
- 感想投稿日 : 2022年5月20日
- 読了日 : 2022年5月20日
- 本棚登録日 : 2022年5月19日
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