2004年~2011年までの8年間、中日ドラゴンズを率いた落合監督のマネジメントの軌跡。「落合の野球はつまらない」と揶揄されつつ常勝チームを作り上げた落合監督。黙して語らず、誤解され、恐れられ、嫌われながらも冷徹にチームを率いた落合監督のプロフェッショナリズムが光る秀逸なドキュメンタリー。
「この人は完全に、選手を駒として見ている」、「技術的に認めた者をグラウンドに送り出し、認めていない者のユニホームを脱がせる。それだけだった」、「このチームにおいて監督と選手を繋いでいるのは、勝利とそのための技術者のみだった」…。落合監督の日本的でないドライなマネジメント手法、合理的で理に叶っているはずなのになかなか理解されないのが読んでいてもどかしい。日本のスポーツ界は、やはりプロアマを問わず全体主義というか、義理と人情の浪花節なんだな。その中で孤軍奮闘した落合監督のかっこよさ、半端ないな。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2023年10月27日
- 読了日 : 2023年10月24日
- 本棚登録日 : 2023年10月23日
みんなの感想をみる