しかくいまち

著者 :
  • 理論社 (2020年12月21日発売)
4.00
  • (11)
  • (9)
  • (9)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 115
感想 : 13
3

MOEでは、この絵本を「日常の延長線上にふと入りこむ不思議な出会いを描いた」物語だと紹介していた。

読み終わって自分が抱いた印象は、これとはかなり異なる。

しかくいまち での出来事は、レイが子どもの頃、病気で寝込んでいた数日間に経験したことだという。身体はそのままに、心だけを世界のどこかにある しかくいまち へ飛ばしていたのか、それとも、そこはレイの心の中にある場所なのか。どちらかというと後者な気がする。

だとしたら、レイの他にも、しかくいまち を訪れた子どもたちが存在するのは、どういうこと?誰もが心のどこかに しかくいまち を持っているということかしら。病気とか、何かをきっかけにそこへ迷い込み、内に抱える問題を解決するか折り合いをつけることで、現実に戻って行く、とか。

一体、これのどこが日常線の延長なのか。完全にイレギュラーな事態じゃないか。しかくい人々との出会いも、不思議の一言で済ませられない、深い意味があっておかしくない。

…最後の見開きページを見たがために、余計なことを考えてしまった気がする。完全な蛇足。本文にある「自分にとってふつうのことが、相手にとってはふつうじゃない。」、ここだけを強調する話であれば良いと思うから、やはり、最後のページは無かったことにしたい。自分にとっては。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵本
感想投稿日 : 2021年4月19日
読了日 : 2021年4月19日
本棚登録日 : 2021年4月19日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする