記者たちは海に向かった 津波と放射能と福島民友新聞 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2017年2月25日発売)
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東日本大震災で大きな被害を受けた福島県に本社を置く福島民友新聞。地震、津波、原発災害と立て続けに大きな被害が出た地域の地方新聞は停電や原発災害による避難指示で新聞の発行さえも危ぶまれる状況となりました。そんな逆境の中、地震翌日の3月12日に地震被害を伝える福島民友新聞は発刊され、しかも驚くことに既に住民の大半が避難した地域に配達までされました。避難指示が解除となったとき、自宅に戻った住民の方が目にしたのは、被災翌日に自宅の郵便受けに配達されていた3月12日付の福島民友新聞だったのです。3月12日付の朝刊を配達するに至るまで、記者やデスク、そして配達員の方がどのように”あの日”を行動したのかを追うノンフィクションです。当たり前のように私たちの手許に毎日届く新聞ですが、それを支える人たちの心意気が伝わってくるノンフィクションでした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション(社会)
感想投稿日 : 2017年5月20日
読了日 : 2017年5月20日
本棚登録日 : 2017年5月20日

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