漂白される社会

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レビュー : 49
著者 :
なおきさん  未設定  読み終わった 

<目次>
はじめに
序章 「周縁的な存在」の中に見える現代社会
第一部 空間を越えて存在する「あってはならぬもの」たち
 第一章 「売春島」の花火の先にある未来
 第二章 「現代の貧困」に漂うホームレスギャル
第二部 戦後社会が作り上げた幻想の正体
 第三章 「新しい共同体」シェアハウスに巣くう商才たち
 第四章 ヤミ金が救済する「グレー」な生活保護受給者
第三部 性・ギャンブル・ドラッグに映る「周縁的な存在」
 第五章 未成年少女を現金化するスカウトマン
 第六章 違法ギャンブルに映る運命の虚構
 第七章 「純白の正義」に不可視化する脱法ドラッグの恐怖
第四部 現代社会に消えゆく「暴力の残余」
 第八章 右翼の彼が、手榴弾を投げたワケ
 第九章 新左翼・「過激派」の意外な姿
第五部 「グローバル化」のなかにある「現代日本の際」
 第十章 「偽装結婚」で加速する日本のグローバル化
 第十一章 「高校サッカー・ブラジル人留学生」の10年後
 第十二章 「中国エステのママ」の来し方、行く末
終章
 漂白される社会
おわりに

<メモ>
なぜ、「周縁的な存在」にアプローチするのか。それは、「周縁的な存在」にこそ、その社会の持つ性質が顕著に現れるからだ。(4)

学校や会社などの社会的包摂が崩壊し、また規制強化・浄化作戦が行われたことにより、市民の目に触れられなくなり、街から排除され、地下が促進され、「あってはならぬもの」になっていった。

「白/黒つける」「合法/脱法の規制を構築していく」作業は、問題をなくす、もしくは減らす意図を持ってなされているはずだが、二分化を進めれば進めるほど、本来の意図に反して「脱法」へと人々を誘導することになる。(223)

これまで確かだった「結婚」や「家族」という制度、それにまつわる規範自体が、収入や社会的地位に恵まれた一部の者が得られる「嗜好品」のひとつと化していく。(309)

社会が複雑になるほど、多様な選択肢の束を前にした私たちは、選択を躊躇してしまい動けなくなってしまう。たとえば、福島第一原発事故直後、福島周辺はもちろん、東京においても、外に出ていいのか、水道水を使っていいのか、あるいはメディアで言われていることを真に受けていいのかなど、これまで当然のこととしていた行動が、逐一「命に関わる重大な選択」となった。(395)

二クラス・ルーマンによれば「信頼とは社会の複雑性を縮減するもの」だという。つまり、複雑化する社会をシンプルに店、私たちがスムーズに生活できるのは「信頼」があるからだ。(395)

(周縁的な存在は)「自由」と「平等」を求める人々の、あるいは「豊かさ」を求める人々のピュアな欲望によって、自動的かつ自発的に構築されていく。(401)


2013.04.27 内藤さんのブログで見つける。
2013.08.05 読書開始
2013.08.09 読了

レビュー投稿日
2018年11月5日
読了日
2013年8月9日
本棚登録日
2018年11月5日
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