知の超人対談―岡本行夫・佐藤優の「世界を斬る」 (産経新聞社の本)

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なおきさん  未設定  読み終わった 

外交が専門の二人の対談。この二人は外交能力、インテリジェンス能力が高い。民主党政権は一体何をやっているのだろう、と思わざるを得ない。やや古めの本だけど(対談は2008−2009年)、現在の国際情勢を知るには十分の内容。9月14日読了。

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<メモ>
第1章 21世紀の世界の展望
10 300年に一度の大転換期。ルネッサンスで人間主義が確立して、それから産業社会、市民革命が起こるまでの300年。その次はは、国民国家を主体とする世界の体制が300年。(中略) 個人や企業、国際機関、地域共同体といったものが主権国家と同じようなプレーヤーになるんだと。
16 国際政治の手法では日本を分析できない。人類学の手法が必要だろう。

第3章 国家とナショナリズム
73 アメリカの代表は短期的な分析や現状分析ではすごく弁が立つけれども、全体を鳥瞰した議論になると、ヨーロッパ人の前ではまるで子供みたいになってしまうところがあるんです。
75 (委任統治下のイラクで)英国が裁判所も法制度も整備しようとしない。その代わりに何をしたかというと、イラクで部族間の対立が起きると「襲撃する際は最寄りの英国警察署に予定を届け出よ」「襲撃後は何人殺し、何を略奪したかの記録を報告せよ」と。

第4章 アメリカの民主主義、ロシアの民主主義
87 ロシアは実は地球温暖化に賛成でCO2がもっと増えたほうがいいと思っている。(中略)北氷洋の氷が溶けることによって(中略)、冬でも船を通せます。
98 (日本で)高学歴ワーキングプアとイスラム原理主義が合わさると、数万人規模の高学歴の原理主義者が現れてくる。

第5章 国家の力の源泉はどこから
108 「マニュアル型人間はダメだ」(中略)とかいう説がありますが、それは往々にしてマニュアル自体の不備にすぎないんですよ。

第8章 イスラム、中東世界、そして日本
186 岡本 どうして最近になって、こんなに原理主義が強くなってしまったんですかね?
  佐藤 やはり冷戦の崩壊と共産主義・社会主義の退潮があります(中略)。純粋な資本主義というものは(中略)どうしてもその結果として格差が生まれ、社会的に満たされない人が出てくる。

第10章 欧州とロシアー永遠のすれ違い?
217 「(西)ヨーロッパかくあるべし」という理念、「キリスト教共同体」
 一 ユダヤ・キリスト教の一神教の伝統。
 二 ギリシャ古典哲学の伝統
 三 ローマ法
 起源は西ローマ帝国。東ローマ帝国、東欧、ロシアには三がない。
221 ロシア人の「クマの親切」・・親切心でポンポンと相手の肩をたたいてあげる。たたかれたほうは肩の肉がえぐれてしまう。

第12章 2009年 オバマと世界
264 日本は惰性に流されて、日米同盟の維持を真剣に考えてこなかった。感情的な反米とか嫌米は危険な兆候で、アメリカの力を過小評価すると日本の進路を誤ると思うんですよ。
276 原理主義を堕落させよう。
296 やっぱり人類というのは核兵器が拡散した状況でも生き残るための知恵を出していかなければいけないということですよ。
300 日本が武装中立策もとらず、非武装中立策もとらなければ、理論的に「同盟」そか選択肢はないんですよ。

レビュー投稿日
2018年11月5日
読了日
2010年9月14日
本棚登録日
2018年11月5日
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