自動車会社が消える日 (文春新書)

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  • 文藝春秋 (2017年11月17日発売)
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 自動車産業は20世紀の製造業の中心的存在だったことは間違いない。しかし21世紀になって様々な理由から、自動車メーカーを中心とする産業構造が変わろうとしている。大きなポイントは自動車がネットワークに繋がることと、動力がエンジンからモーターへ切り替わっていくことだ。それらの変化により、業界の中心的企業が既存の自動車会社ではなくなる可能性も出ている。本書はそういった状況に対し各企業がどのように生き残り戦略を立てているか紹介している。

 完成車メーカーを凌ぐほどの力をつけつつある部品メーカー、ネットワーク技術を生かして異業種から参入を図る通信会社などもさることながら、従来の車づくりを拡充しつつ新しい手法を取り入れる自動車メーカーの努力は危機感にあふれている。

 日本はハイブリッドで先行したが世界のエコカーはEVが主流となりつつある。それは日本勢を牽制する意図があるとも噂されるが、政治とかビジネスとはそういうものだろう。家電や総合電機の分野と同じ轍を踏まないよう、世界の潮流に遅れず喰い付いていくしかない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2018年8月18日
読了日 : 2018年8月15日
本棚登録日 : 2018年8月18日

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