【6時間後の死を予言された美緒。他人の未来が見えるという青年・圭史の言葉は真実なのか。美緒は半信半疑のまま、殺人者を探し出そうとするが―刻一刻と迫る運命の瞬間】

2008年9月 ドラマ化

2013年9月8日

読書状況 読み終わった [2013年9月8日]
カテゴリ

10つの物語からなる、連続短編集。
ホラーというほど怖くは無かったけど、
文章から浮かんでしまう景色を考えると、ぞっとする事は何度かありました。
恩田さんの描く、ホラーよりももう少しファンタジーっぽい作品の方が好きかも。

【この家、あたししかいないのに、人がいっぱいいるような気がする・・・・・・
ようこそ、丘の上の幽霊屋敷へ。恩田陸が描く、美しく不穏なゴーストストーリー。
小さな丘の上に建つ二階建ての古い家。この家は、時がゆっくり流れている。幽霊屋敷と噂されるその家にすむ女流作家は居心地のよいこの家を愛している。
血の海となった台所、床下の収納庫のマリネにされた子どもたち・・・・・・いったいこの家にはどんな記憶が潜んでいるのだろう。幽霊屋敷に魅了された人々の美しくて優雅なゴーストストーリー。恩田陸が描く幽霊屋敷の物語】

2013年2月5日

読書状況 読み終わった [2013年2月5日]
カテゴリ

読んでいると、穏やかなんだけど、どこか不思議な気持ちになる物語でした。
ひとつひとつの短い物語が語られ、少しずつ”甘い水”に関わる人物が増えていく。
でも、それぞれの物語や人物が繋がりそうで繋がらなさそうで、、、ちょっと混乱します。
ミトンさんのお話を読んでいると、甘い水の謎が少しわかる。
でも、わかるとまたそれは切ない。
自分にもう少し読解力があれば、もっと魅力的な一冊になっただろうなと思います。

【「私たちは、地下から湧き出る甘い水を飲むだけで生きのびている。」
ここはどこだろう。なぜここにいるのだろう。
見えない力に強いられ、記憶を奪われた女性の数奇な運命。
〈甘い水〉をめぐって、命とはなにかを痛切に描いた渾身の最新長篇小説】

2013年1月18日

読書状況 読み終わった [2013年1月18日]
カテゴリ 切ない

主人公の塚崎多聞は【月の裏側】にも登場した人物らしいのですが、私は未読。
でもそれとは関係なく、今回の作品にはあまり引き込まれなかったのが残念でした。

2013年1月9日

初、上田早夕里作品。
自分と同じようで同じではない海洋民と地上民。
近未来を思わせるようなアシスタント知性体。ともて興味深く読むことができました。
世界観も好みのものでしたし、物語に登場する人物たちが魅力的だったのも良かった。
でも、結構なボリュームで疲れてしまったのか、どっぷりのめりこむことができなかったのが残念でした。

【ホットプルームの活性化による海底隆起で、多くの陸地が水没した25世紀。未曾有の危機と混乱を乗り越えた人類は、再び繁栄を謳歌していた。陸上民は残された土地と海上都市で高度な情報社会を維持し、海上民は海洋域で〈魚舟〉と呼ばれる生物船を駆り生活する。
陸の国家連合と海上社会との確執が次第に深まる中、日本政府の外交官・青澄誠司は、アジア海域での政府と海上民との対立を解消すべく、海上民の女性長(オサ)・ツキソメと会談する。両者はお互いの立場を理解し合うが、政府官僚同士の諍いや各国家連合の思惑が、障壁となってふたりの前に立ち塞がる。
同じ頃、IERA〈国際環境研究連合〉はこの星が再度人類に与える過酷な試練の予兆を掴み、極秘計画を発案した――。
最新の地球惑星科学をベースに、地球と人類の運命を真正面から描く、黙示録的海洋SF巨篇】

2013年1月2日

読書状況 読み終わった [2013年1月2日]
カテゴリ

それぞれのキャラクターの姿、戦いの様子などは想像でき楽しめましたが、
大きく見ると同じことの繰り返しなので少し飽きもしました。
将棋に詳しいとまた楽しさが違ったのかな?
ラストもスッキリしない感じでちょっと残念でした。

【情報科学部学生で日本将棋連盟奨励会に属するプロ棋士の卵である塚田は闇の中で覚醒した。十七人の仲間とともに。場所も状況もわからぬうちに始まった闘い。人間が異形と化した駒、“敵駒として生き返る戦士”などの奇妙な戦術条件、昇格による強力化――闇の中、廃墟の島で続く、七番勝負と思われる戦いは将棋にも似ていた。現実世界との連関が見えぬまま、赤軍を率いる塚田は、五分で迎えた第五局を知略の応酬の末に失い、全駒が昇格する狂瀾のステージと化した第六局は、長期戦の末、引き分けとなった……】

2013年1月2日

読書状況 読み終わった [2013年1月2日]
カテゴリ

特別な力を持つということ。
憧れる人もいるだろうけど、やっぱり良いことばかりじゃない。
淳子が正義の為に力を使っていても、その良し悪しの感じ方は人によって違うし、この世では刑罰を受けなければならない。
ほおっておけば良いのに、力があるというだけでその力を悪人を始末する為に使ってしまう。
それが原因で家も仕事も恋人も失い、追い詰められていく。
そしてやっと心が通じ合える人と出会えたと思ったら・・・
淳子を止められないのなら、せめて応援したい。幸せになって欲しいと願わずにはいられない話でした。

【“あたしは装填された銃だ。持てる力を行使し、無軌道に殺人を続ける若者たちを処刑する”青木淳子の「戦闘」は続く。さらに、謎の組織“ガーディアン”が、淳子との接触を図り……。
 連続焼殺事件の背後に“念力放火能力者(パイロキネシス)”の存在を感じた石津ちか子・牧原両刑事は、過去の事件関係者を洗い、ついに淳子の存在に気付くのだった】

2012年9月3日

【四人の若者が廃工場に瀕死の男を運び込んできた。その男を“始末”するために。目撃した青木淳子は、力――念力放火能力(パイロキネシス)を放ち、三人の若者を炎上させる。しかし、残る一人の若者は逃走。淳子は、息絶えた男に誓う。「必ず、仇はとってあげるからね。」一方、現場を訪れた石津ちか子刑事は、不可解な焼殺の手口から、ある事件を思い出していた!】

2012年9月3日

ダークシーンはやはり誉田さん。グロイです。。
雪乃と翔矢という魅力的なキャラクターがあれだけで終わってしまったのは残念。
あれ?脇役だったの??とガッカリしてしまいました。
もっと活躍して欲しかった。。
可奈子が母親と計画を実行するあたりは一番ドキドキしましたが、
ラストはちょっと物足りなかったな。
全体的にも物足りなさが残りますが、さらっと読むには良い1冊でした。

【親友の死から立ち直るまもなく、可奈子の携帯が着信した。電源を切っても聞こえる押し殺した笑い声―「おまえが殺した」。毎日はフツーだった。そう、「2mb.net」を知るまでは。誰かを勧誘すればネットも携帯も無料というプロバイダに登録した高校生たちを、奇怪な事件が次々襲う。自殺、失踪、連続殺人…。仮想現実に巣くう「極限の悪意」相手の、壮絶なサバイバルが始まった】

2011年12月25日

読書状況 読み終わった [2011年12月25日]
カテゴリ ドキドキ!

ありがちな設定なのに、ここまでのめり込ませるのはさすが辻村さん。
どの話も、会いたいと思うまでに至るそれぞれの心境がとても丁寧に描かれていました。
全て良かったけど、「長男の心得」での母親には特にじーんときました。
「使者の心得」のツナグから見たそれぞれのストーリーも良かったな。
たった一度のチャンス。私は誰に会いに行き、誰が会いに来てくれるのだろう。
そんなことを考えてしまいます。
読後感はとてもいいです。じんわりと心が温かくなりました。
2012年10月映画化決定。
http://tsunagu-movie.net/

【突然死したアイドルに。癌で逝った母に。喧嘩したまま亡くなった親友に。失踪した婚約者に。死者との再会を望むなんて、生者の傲慢かもしれない。間違いかもしれない。でも―喪ったものを取り戻し、生きるために会いにいく。―4つの再会が繋いだ、ある真実】

2011年12月18日

第9回『このミス』大賞受賞作品。
初、乾緑郎作品。
ストーリーの内容自体は好みのものでしたが、
先が読めてしまったのと、後半がちょっと退屈になってきたのが残念。
なんとなく物足りなさが残りました。
でも最後の行動はちょっとビックリ。夢か現実か分からなりました。
次の作品はもう少し楽しめそうな予感がします。

2013年6月 映画化決定
http://www.real-kubinagaryu.jp/

【植物状態になった患者と、コミュニケートするための医療器具「SCインターフェース」が開発された日本。少女漫画家の淳美は、自殺未遂を起こして数年間意識不明に陥っている弟の浩市と対話を続けている。「なぜ自殺を図ったのか」という淳美の問いかけに、浩市は答えることなく月日は過ぎていた。そんなある日、謎の女性からかかってきた電話によって、淳美の周囲で不可思議な出来事が起こりはじめる…】

2011年12月12日

  • 再読しました。

    再読了日:2013年4月30日

3つの物語がおさめられている短編集。
恒川さんの作品は短い物語でも一気に引き込む力があるのがすごい。
今回心に残ったのは、同じ日を何度も何度も繰り返す【秋の牢獄】。
数回ならちょっと羨ましい気もしますが、
こう何度も繰り返されると虚無感しか残らなくて生きている意味がなくなるような気がします。
何をやっても翌日にはまた元に戻る。。これって虚しいだけですよね。。
東野圭吾さんの【変身】にある、
「生きているというのは、足跡を残すってことなんだ。後ろにある足跡を見て、たしかに自分がつけたものだとわかるのが、生きているということなんだ」
という一文が頭をよぎりました。
足跡が毎日消えていく・・・悲しいな。
【神家没落】はぞっとする恐ろしさがありました。

【十一月七日、水曜日。女子大生の藍(あい)は、秋のその一日を、何度も繰り返している。毎日同じ講義、毎日同じ会話をする友人。朝になれば全てがリセットされ、再び十一月七日が始まる。彼女は何のために十一月七日を繰り返しているのか。この繰り返しの日々に終わりは訪れるのだろうか――。 まるで童話のようなモチーフと、透明感あふれる精緻な文体。心地良さに導かれて読み進んでいくと、思いもかけない物語の激流に巻き込まれ、気付いた時には一人取り残されている――】

2011年12月6日

あまり評判は良くなさそうですが、私はそこそこ楽しめました。
誉田さんの描く女性は魅力的な女性が多く、
今回の紅鈴もとても魅力的でした。
もっと紅鈴のことを色々知りたかったな。
井岡が活躍してるあたりも姫川シリーズファンにとっては楽しみのひとつですね。
紅鈴の背負った運命、とった行動がとても切なかったです。

【ヒモのヨシキは、ヤクザの恋人に手を出して半殺しにあうところを、妖艶な女性に助られる。同じころ、池袋では獣牙の跡が残る、完全に失血した惨殺体が発見された。その手口は、3年前の暴力団組長連続殺人と酷似していた。事件に関わったとされる女の正体とは?】

2011年11月11日

読書状況 読み終わった [2011年11月11日]
カテゴリ 切ない

時代ものは苦手ですが、これは楽しく読めました。
全てサスペンスでありながら、読後感はすごく良かったです。
【かまいたち】はある程度読めてしまうものの、
ドキドキしながら展開を楽しめました。
最後の父親のセリフには心が温かくなったな。
【迷い鳩】【騒ぐ刀】のシリーズも良かったです。
特に【騒ぐ刀】は好きだったな。
お初の話は設定は変わるもののシリーズ化されているようなので
他のものも読んでみたいです。
【震える岩】→【天狗風】

2011年10月31日

初、筒井康隆作品。
七瀬シリーズ第一弾。
【七瀬ふたたび】がドラマ化された時に知り、ずっと読みたかった1冊。
ドラマの中では能力を持った七瀬が可愛そうだと思っていたけど、
この本を読むと、「試しに能力を使ってみよう」という面が多々あって
ちょっとイメージが変わりました。
やっぱり七瀬のような能力を持った人が近くに居るのは怖いな。。
「その能力の使い方はどうなの?」と思いながらも、
さぐりたい気持ちも分かる。
人間の表と裏の顔がよく描かれていたと思います。
個人的には【青春讃歌】【水密桃】【亡母渇仰】が印象的でした。
中でも【亡母渇仰】にはゾッとしました。
能力を持ってしまった七瀬はやはり可愛そうだな。。

シリーズである【七瀬ふたたび】【エディプスの恋人】も是非読んでみたいです。

【七瀬、18歳。テレパシー力をもつ可愛いお手伝いさんが知った8つの家庭の意外な事実とは…】

2011年10月31日

【父・伊勢崎博士の手で容易ならぬ超能力を与えられた少女・遥。彼ら親子は、属していた秘密組織「ZOO」から逃亡していた。そして、七年を経て、組織の追っ手により、再び戦いの中へ身を投じることに!激闘で父を失った遥は、やはり特殊能力を持つ犬・アレキサンダーと孤児院に身を潜めるが―。殺戮、数奇な運命、成長する少女。彼女の行く手に待つのは何か】

2011年10月16日

読書状況 読み終わった [2011年10月16日]
カテゴリ 切ない

梨木さんの書く話ってそんなに好きではなかったのですが、
今回は興味深く読むことができました。
実は、「りかさん」→「からくりからくさ」→「ミケルの庭」と繋がっているらしい。
機会があれば、あと2冊も読んでみたいです。

【祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。やさしく硬質な結界。だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも、すべてはこの結界と共にある。心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中にして―】

2011年9月14日

読書状況 読み終わった [2011年9月14日]
カテゴリ じんわり

夜市に続き2冊目ですが、やっぱり恒川さんの描く世界観は好きだな~
あっという間にその世界に引き込まれ、
穏という町が本当に何処かにあるような気持ちにさせられました。
途中から違う世界の話が入ってきて、あれ?と思っていたら
あんなふうに繋がってビックリ!うまいです。
最後にはちょっと切ない別れがありましたが、
賢也はもう大丈夫!という温かい気持ちになれました。
できればもう少しあの世界に浸っていたかったです。

【現世から隠れて存在する小さな町・穏で暮らす少年・賢也。彼にはかつて一緒に暮らしていた姉がいた。しかし、姉はある年の雷の季節に行方不明になってしまう。姉の失踪と同時に、賢也は「風わいわい」という物の怪に取り憑かれる。風わいわいは姉を失った賢也を励ましてくれたが、穏では「風わいわい憑き」は忌み嫌われるため、賢也はその存在を隠し続けていた。賢也の穏での生活は、突然に断ち切られる。ある秘密を知ってしまった賢也は、穏を追われる羽目になったのだ。風わいわいと共に穏を出た賢也を待ち受けていたものは―?】

2011年6月17日

読書状況 読み終わった [2011年6月17日]
カテゴリ ドキドキ!

読書状況 読み終わった [2011年5月4日]
カテゴリ

【え!? 身体が弱くて、繊細で、正義感いっぱいの、あの若だんながグレちゃった?
犬神や白沢、屏風のぞきに鳴家など、摩訶不思議な妖怪に守られながら、今日も元気に(?)寝込んでいる日本橋大店の若旦那・一太郎に持ち込まれるは、お江戸を騒がす難事件の数々――。ドキドキ、しんみり、ほんわか、ハラハラ。愛嬌たっぷり、愉快で不思議な人情妖怪推理帖。ファン待望の「しゃばけ」シリーズ第三弾!】

しゃばけシリーズ第3弾。
ここまでくると、ミステリーの謎解きよりも
一太郎と妖怪達とのやり取りが楽しくなってきました(笑)
特に良かったのが2つ。
「産土」では佐助の過去が明らかに!
(最後まで現在の話だと思ってドキドキしてしまった。。)
一太郎への想いの強さの理由が痛いほどに伝わりました。
「たまやたまや」では一太郎の優しさや寂しさが伝わり、
ちょっと切なかったです。
でもまたひとつ成長したんじゃないかな?
第4弾も楽しみです。

2010年9月13日

【きょうも元気に(?)寝込んでいる、若だんな一太郎の周囲には妖怪がいっぱい。おまけに難事件もめいっぱい。幼なじみの栄吉の饅頭を食べたご隠居が死んでしまったり、新品の布団から泣き声が聞こえたり…。でも、こんなときこそ冴える若だんなの名推理。ちょっとトボケた妖怪たちも手下となって大活躍。ついでに手代の仁吉の意外な想い人まで発覚して、シリーズ第二弾、ますます快調】

しゃばけシリーズ第2弾。
妖怪達の人間とズレた感性や行動、一太郎のツッコミにクスッと笑いながら一気読み。
今回も若だんなと妖怪達とのやり取りに楽しませてもらいました。
どの話も良かったですが、特に「空のビードロ」と「仁吉の思い人」が良かったです。
「空のビードロ」では一太郎と松之助の優しさと運命的な繋がりに心が温かくなり、
「仁吉の思い人」はただただ切なかった。
妖怪の無償の愛は人間のものよりも深いのかな~なんて思いました。
読後感は心地よい気持ちになれます。
一太郎と妖怪達との関係や妖怪達の性格等知っていた方が楽しいので、
【しゃばけ】を読んでからこちらを読むことを強くお勧めします!

2010年9月11日

【「山の民」に置き去られた赤ん坊。この子は村の若夫婦に引き取られ、のちには製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれて輿入れし、赤朽葉家の「千里眼奥様」と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。――千里眼の祖母、漫画家の母、そしてニートのわたし。高度経済成長、バブル崩壊を経て平成の世に至る現代史を背景に、鳥取の旧家に生きる3代の女たち、そして彼女たちを取り巻く不思議な一族の血脈を比類ない筆致で鮮やかに描き上げた渾身の雄編】

2008年本屋大賞7位。
結構な量で一度には読みきれなかったものの、
一度読み始めるとドンドンと引き込まれていきました。
まず、千里眼を持つ万葉の話は少し不思議で興味深かったし、
運命のまま生きる姿や千里眼を持つものの宿命に切なくなったり。
そして一番面白かったのが毛毬の青春時代の話。
時代の背景も容易に想像できたし、入りこみやすかったです。
でも、瞳子の話になると今までの内容が濃かった分、
なんだか普通すぎるような気がして面白みに欠けた気がしたな。。
どんどん面白くなっていったのに、最後でガクンと気持ちがさめてしまったのが残念でした。

2010年8月8日

読書状況 読み終わった [2010年8月8日]
カテゴリ 面白い

【検索から、監視が始まる。

岡本猛はいきなり現われ脅す。「勇気はあるか?」
五反田正臣は警告する。「見て見ぬふりも勇気だ」
渡辺拓海は言う。「勇気は実家に忘れてきました」
大石倉之助は訝る。「ちょっと異常な気がします」
井坂好太郎は嘯く。「人生は要約できねえんだよ」
渡辺佳代子は怒る。「善悪なんて、見る角度次第」
永嶋丈は語る。「本当の英雄になってみたかった」】

2009年本屋大賞10位。
この話は「魔王」から約50年後の話らしい。
どうりで聞き覚えのある名前が出てくると思った。
監視されてる部分などは「ゴールデンスランバー」と似通ったところもありましたね。
基本は伊坂ワールド全開!
拷問の描写などかなりえぐい場面もありましたが、そこもさすが伊坂さん、
コメディタッチで話が進むので、気楽に読めました。
中盤はちょっと長いかな~という気もしましたが、後半は一気読み。
佳代子のありえない強さはご愛嬌ってことで納得。伊坂さんだからですね。
読後のスッキリ感はなく、なんだかもやもやした感じ。
私はやっぱりスッキリ終わるのが好きだな~
そうそう、実際に物語に出てきたキーワードで検索すると
ちゃんとサイトが出てくるところがさすがです(笑)

2010年8月2日

読書状況 読み終わった [2010年8月2日]
カテゴリ ドキドキ!

【「ふね屋」には五人の亡者が迷っていた。あかんべえする少女、美男の若侍、婀娜っぽい姐さん、按摩のじいさん、宴席で暴れたおどろ髪の男。亡者と心を通わせていくうちに、おりんは、ふね屋の怪異が三十年前にここで起きた忌わしい事件に関っていることに気づく。幾重もの因縁の糸はほどかれ、亡者は成仏できるだろうか?】

時代小説が苦手な私でもすんなり話に入っていけた作品。
亡者達のキャラクターは魅力的で生き生きと描かれていたし、
彼らとおりんが心を通わせていく過程には微笑ましいものがありました。
そしておりんが成長していく姿も良かった!
なんだかおりんの姉にでもなったような気分で読んでいました。
亡者達の優しさに心をうたれ、好意を持っていた分
お別れの時には目頭が熱くなり、
おりんがもう少し大きくなるまで一緒に居て欲しかったな~なんて思ったり。
ミステリーとしては物足りない部分もありましたが、
別の意味で楽しめた一冊でした。

2010年6月16日

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