妖術記 (角川ホラー文庫 40-1)

  • KADOKAWA (1995年8月1日発売)
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本棚登録 : 24
感想 : 5

 表紙裏を見て漫画めいた超能力譚を期待して読むと、それは大きく裏切られることになる。不明瞭な文章には苦戦した。作者付記なる文章を読むに、アイデアの源が読みづらさの元凶でもあるように思う。
 妖しの力をただ悪のために使う主人公が悪の哲学について掘り下げるところなどは、なるほど解説にある通りサドに通ずるものがあるだろう。法への解釈などはその影響と思われる。小説よりも解説の方に読む価値を感じる。超越神抜きに悪をなすとなると、神ではなく生命に背くことになるという発想は、特撮に出てくる悪の組織に通じるものが有る。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年4月14日
読了日 : 2013年4月14日
本棚登録日 : 2013年4月14日

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