表紙裏を見て漫画めいた超能力譚を期待して読むと、それは大きく裏切られることになる。不明瞭な文章には苦戦した。作者付記なる文章を読むに、アイデアの源が読みづらさの元凶でもあるように思う。
妖しの力をただ悪のために使う主人公が悪の哲学について掘り下げるところなどは、なるほど解説にある通りサドに通ずるものがあるだろう。法への解釈などはその影響と思われる。小説よりも解説の方に読む価値を感じる。超越神抜きに悪をなすとなると、神ではなく生命に背くことになるという発想は、特撮に出てくる悪の組織に通じるものが有る。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年4月14日
- 読了日 : 2013年4月14日
- 本棚登録日 : 2013年4月14日
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