「健康」は目的ではなく、手段である。
「生きる」ということは、「健康的」であつた方が充実する可能性が高いが、ただ「健康」であったとしても、どれほどの充実を味わうことができるのか。
物語の舞台は「なによりも健康であること」が優先され、常に自分の身体の状態を外部からコントロールされる世界。
最後に残った砦は「脳」。
「意識」とは、進化の過程で環境対応のために生まれたもので、社会が「健康」であるためには、「不健康」なことを考える「意識」は不要であるとされ、人の意識を無くすことが議論される。
行き過ぎた「ユートピア」が「デストピア」に変わるとき…、
SFの中ではなく、一部は現実に起きていると、思いませんか?
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
SF小説
- 感想投稿日 : 2020年7月11日
- 読了日 : 2020年7月11日
- 本棚登録日 : 2020年3月5日
みんなの感想をみる