虎山に入る

著者 :
  • KADOKAWA (2017年10月27日発売)
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本棚登録 : 48
感想 : 1
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中沢新一だから成し得る魔術的な文集。面白過ぎ。古代人の思考法を取り戻すことで現代文明を超える!ことを繰り返し語る。河合隼雄、山口昌男、吉本隆明、井筒俊彦らを振り返るがたまにオウム事件にも言及。井筒俊彦の神秘哲学の解説は特に面白い。神と人を明確に分けたホメロス的世界観へのアンチテーゼである物質/肉体による神になる方法に繋がるディオニュソスをプラトンがイデア論という詭弁で取り込みギリシャ哲学は驚くべき拡張性を持ったという指摘は素晴らしい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2019年1月20日
読了日 : 2019年1月20日
本棚登録日 : 2019年1月20日

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