余計なことはやめなさい! ガトーショコラだけで年商3億円を実現するシェフのスゴイやり方

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  • 集英社 (2018年11月26日発売)
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この戦略・戦術は、中小企業ならではの発想と言えるだろう。
逆に大手企業にはこれがなかなか真似できない。
もちろん、大手・中小との戦い方は異なる訳だから、それでも問題はない。
しかし、我々が生きていく上では大変に参考になる話だ。
つまりは、個人レベルのことでも、プロデュース能力がないと生き残れないという話。
この著者にとって、このガドーショコラ(&お店)は本人の人格そのものと言ってもいい。
ここまで昇華されていると、商品・店を売ることは、自分を売ることと同義になっているから、成り立つ話とも言える。
ある程度大きな組織の場合は、ある仕事が人格とイコールになってはいけない事だ。
ある仕事が人格にまでなることは、仕事の属人化を意味する。
大きな組織では「属人化」は悪であるから、逆の方向「誰でも代替可能な平均化」に働くのだ。
まさにここに中小の生きる道があると言える。
この著者はそれを見抜いていて、大組織には不可能な、中小企業ならではの戦い方をしている。
この本を読むとなおさら感じる。
フラット化する世界の中で、今までの大組織の平均化された働き方でいいのか、という疑問だ。
フラット化とはまさにマッチングコストの超低価格化だ。
専門的な仕事を依頼したい時、誰でもスマホ1つで、その得意なプロにダイレクトに発注できてしまう。
大組織で働く人には「誰でも代替可能な平均化」を求めるのに、社会全体では「誰でも代替可能な平均的な仕事はロボット(AI)に代替えする」の流れになっている。
つまり個人的に生き残りたければ、大組織で働こうとも、この著者のような戦略・戦術を実践しなければいけないということなのだ。
プロとして生きていけるべく力をつけること。
そしてそれだけでは足らず、きちんとしたセルフプロデュース(宣伝・販促の手法含めて)の能力を身に付ける必要性があるということ。
改めて一点集中のために断捨離の断行。
「集中」と「選択」で勝つ。
意識していかねばと思った。
(2019/7/29)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年5月31日
読了日 : 2019年7月29日
本棚登録日 : 2020年5月31日

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