日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島 (角川oneテーマ21)

  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年2月10日発売)
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感想 : 47
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全部で2部構成、第1部は東郷和彦さんの主張が丁寧に、こってりと。
第2部は、お2人での対談という構成となっています。

その東郷さんは元外交官、佐藤優さんの上司として、
主に北方領土問題に携わってこられた方です。

凄く頭の良い方なんだなぁ、、と感じました。
それだけに、部下としてついていく方は大変そうだ、とも。

その東郷さんの主張、読み解くのはなかなかに骨でした。
一点して、保阪さんとの対談となった第2部はわかりやすかったです。

印象に残ったのは、徹底的にリアリズムを貫いているとの点でしょうか。
外交の最前線におられただけに、なんとも説得力のある言葉として響いてきました。

 “交渉で決める以上は、双方で「これでよかった」という案を見出さねばならない”

外交の最大の目的は“戦争を避ける”ということ、
そのためには、彼我の国力差を冷徹に見つめる必要がある。

そして、結果としての譲歩もやむを得ないとは、
共感するかどうかは別として、、理解できる筋立てでした。

 “(武力で来る相手に対する)唯一の抑止力は、
  自ら適切な武力を行使してたたきかえせるかということ”

日本の“今”の抑止力がどの程度あるのか、
そして、周辺諸国との相対的な国力の差をどう把握するのか、、

フラットに相手の立場を俯瞰していき、その上で、
個人のプリンシプルと重ねて、譲れない部分をフォーカスする。

交渉とはこういうものなのかなということを、なんとなく。
そして、“力なき正義は無力”ということもあらためて、なんて。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2014年1月9日
読了日 : 2013年10月1日
本棚登録日 : 2013年6月12日

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