月の影 影の海 (上) 十二国記 1 (新潮文庫)

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本棚登録 : 4750
レビュー : 410
著者 :
制作 : 山田 章博 
ohsuiさん ファンタジー   読み終わった 

小野不由美さんによる大河ファンタジー「十二国記」の、開幕の物語。
一見どこにでもいそうな女子高生、でも人とは違う"何か"を持つ陽子が主人公。

なんてことのない日々の高校生活を送っていた陽子ですが、、
ある日、金髪の男性に異世界に誘われるところから、物語が始まります。

流されるままに渡った先は文化も価値観も全てが異なっている世界、
それでも不思議と言葉は通じ、一振りの剣と共に彷徨うことになります。

道中、これでもかと云うくらいに"人間"に裏切られ続けながら、
元の世界を垣間見ても、友人はもとより両親からも忘れられつつありながら。

そんな負のエネルギーが覆いかぶさってくる状況は、
徐々にしかし確実に、陽子を荒んだ心境へと追い込んでいきます。

それでも、行きつくところまで行きついて、堕ちそうになった限界での一つ出会いによって、
少しづつではありますが、再生と自立への道に戻っていく事になります。

決して善意だけではないけれど、一つ一つを積み重ねていくことで救われていく、
そんな風に自分を見つめ直しながら戻った道の先には、一つの"カタルシス"が待っています。

初めて読んだのはもう10年以上前、妹に借りて手にとって、
妙にシステマチックで社会実験のような設定とオリエントな雰囲気に引き込まれました。

背景の一つにあるのは、天帝や西王母などの古代中国の神話となりますか。
当初少女向けに描かれたにもかかわらず、埋め込まれたテーマは重く、印象的でした。

さて、陽子の旅路の涯てに待っているモノは、、なんて。

レビュー投稿日
2012年10月28日
読了日
2012年7月20日
本棚登録日
2012年6月12日
3
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