乱読のセレンディピティ

著者 :
  • 扶桑社 (2014年4月1日発売)
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本棚登録 : 1530
感想 : 190
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『思考の整理学』の外山さんによる読書術な一冊。
題名通りに“乱読”を軸にした読書のススメです。

 “風のごとく、さわやかに読んでこそ、
  本はおもしろい意味をうち明ける。”

熟読も大事だが、それが全てではない、
むしろ、熟読では気づけないこともあると、

雑食かつ粗読が多い身として、なかなかに興味深い内容でした。

そしてさらに興味深かったのは、次の点。

 “二十五年でさえ、同時代批評はのり越えることができない”

イギリスの『タイムズ文芸批評』が二十五年前の誌面を再現したところ、
ほとんどの書評が正当性を欠いていたとのことです。

近いということはそれだけ、客観的な見方をするのが難しいと。
逆に、これを乗り越えられるものは“古典”になるのでしょうか。

ん、三十年くらい前のもの、何か探してみようかなと。
そんな風に感じた一冊でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 読書
感想投稿日 : 2014年5月21日
読了日 : 2014年5月13日
本棚登録日 : 2014年5月13日

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