- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041057001
作品紹介・あらすじ
相次ぐ自殺の謎
警察庁に作られた特命捜査班
夫は何をしていたのか……
真相はどこにある? 一気読み間違いなしのノンストップ・エンターテインメント
===
夫は自殺ではない、殺されたのだ。
警察から連絡を受けて、富川真佐子は呆然となる。自殺の状況は完璧にそろっていた。でも、絶対に違う。夫は死を選べるような人ではない。この自殺の背後には、きっと何かある――。真相を探る孤独な闘いが始まった。
警察庁では、真佐子から相談を受けた元刑事の井岡が、内密に過去の事件を調査していく。次々と明らかになる不可解な自殺……。もし、自殺大国と言われる日本で、多くの「偽装された死」があるとしたら?
ついに二人は謎の鍵を握る男の存在にたどりつく。が、彼はすでに異国の地で死んでいた!?
闇にうごめく暗殺者は、なぜ生まれたのか?
国際的スケールで展開する極上エンターテインメント!
感想・レビュー・書評
-
夫の自殺に疑問をいだいたライターの真佐子は、独自の調査をし、思いがけない背景にたどりつく。
単に夫の自殺をうけいれられない妻、と見ていた警察が、だんだん協力するようになる過程がうまかった。
少数精鋭、有能で、上の圧力にも簡単に屈しない。
したたかな3人の警察官が、痛快。
ライターといえども、次々と重要情報を見つけてしまうのは、うまくいきすぎる感。
人を助けたいという人物像と、平気で多くの人を殺す一面との整合性だったり、肝心の犯行の技術をどうやって知り、身につけたのかなど、疑問も残る。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
警察から夫が自殺したとの連絡を受けるも、納得がいかない妻の富川真佐子。状況は完全に自殺を示すも、わずかな手掛かりを基に独自に調査を開始する。一方、真佐子から相談を受けた刑事の井岡らは、内密に検証を始める。すると、似たような状況で自殺とされた案件が次々と・・・
次から次と出てくる登場人物が自殺自殺では。。。人間関係の関わりや、何故に死ななければならなかったかを思い出すのに苦労したところも。復讐であればターゲットをもっと明確にしてほしかったが、ビジネスとして請け負うのもありかなと。 -
うーん、あまりテンポよくは読めなかった。
冒頭は、まずまずだったはずなのに、なんだか話が大きくなって、色んな立場は入り組んで、理解が追いついていかなかった。警察官(刑事)チームは、エリート君も含めて好きだったのだけど。
自殺と見せかけて殺す殺し屋というのはわかるのだけど、ずいぶん殺さなくてもいい人も殺しているように感じたし、歌っていた歌がなんだったの?
後味も悪くて残念。
『ホワイトアウト』の映画化をきっかけに読み始めたのだけど、私には今でも『ホワイトアウト』が1番みたい。 -
最後まで結末が分からずハラハラして読み終えた。
こんな小説は久しぶりでワクワクした。 -
実際に疑わしい自殺はたくさんありそう
-
真保裕一のグローバルな陰謀目線のサスペンス。「~へ行こうシリーズ」のほのぼの感とは異なり、グローバル政治状況をベースにハードボイル感を味わえる一冊
-
夫は自殺ではない、ときっぱりと思える妻ってすごいな。
一緒に暮らしていても他人のことなんて100%わかるわけないのに。それほど信じられるって羨ましい。 -
89複雑な関係性が最終盤に分かるというあまり上手くない進行でしたね。背景も動機も周囲の説明だけで、真犯人にほとんど語らせないのはいかがなものか?登場人物が多すぎてメモがいるわ
-
とある山中で、キャリア官僚が首つり死体となって発見された。汚職に手を染めていたとの告発と死を仄めかす電話をかけてきたということもあり、自殺として処理される。その死に納得のいかない妻は、警察に訴えかけるも相手にされず、ライターとしての職を活かし独自に調べ始める。
一方、類似の自殺事案から自殺偽装の可能性に思い至った刑事は、命を受け過去の自殺を徹底的に調べ直す。
別々のルートでの調査は、ある一人の青年へと辿り着く。難民キャンプのボランティア活動中に事故死した彼の身の回りでは、偶然とは考えられないほどの自殺が起きていた。
一つの自殺を疑ううちに、次々と不審な死が連なってくる。その中心にいる人物を、刑事と遺族のジャーナリストの二つの視点から辿っていく。どちらか一方だけでは辿り着くことは出来ないだろう。どちらの情報も手に入れている読者は、もどかしくも続きが気になり次が気になり読み進めてしまう。
犯人を含めた登場人物の心の動きにはあまり踏み込んだ感はなかったので、やはりサスペンス部分を楽しむべきだろう。話は大きくなり過ぎてしまい、ついていけないかとも思えたが、スタートと言うか目的は個人的な私怨にあり、不謹慎ながら展開的には面白かった。その目的のために緻密で長期的に計画し、多くの人物を手にかけてきたのかと思うと、執念の凄まじさを感じずにはいられない。